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アウトドアでのナイフについて銃刀法など

昨今のアウトドアブームによりTwitter上で多く見かけるようになったナイフの携行についてのトラブル。私もキャンプ帰りに車のナンバー灯が切れていてパトカーに停車を求められたとき所持品を確認されドキドキしたことがありました。中には警察署まで連行されて没収なんて話も聞きました。とはいえナイフは調理やクラフトに使う大切なギア、今回は法的な観点で学んでいきたいと思います。

目次

  1. 銃刀法による規制
  2. 軽犯罪法による規制
  3. 安心してナイフ(刃物)を持ち運ぶために

1.銃刀法による規制

刃体の長さが6センチメートルを超える刃物携帯の禁止
銃砲刀剣類所持等取締法第22条は、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物については、「何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、これを携帯してはならない。」と定め、これに違反した場合は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を設けています。

警視庁

銃刀法によれば”刃体の長さ(刃渡り)が6cm以上は業務などの正当な理由がなければ持ち歩いてはいけない“となっています。

刃体の測定方法

銃砲刀剣類所持等取締法施行規則 第101条 第1項(刃体の長さの測定の方法)

法第二十二条の内閣府令で定める刃体の長さの測定の方法は、刃物の切先(切先がない刃物又は切先が明らかでない刃物にあっては、刃体の先端。以下この条において同じ。)と柄部における切先に最も近い点とを結ぶ直線の長さを計ることとする。

とある法律判例の全文検索

シースナイフのように刃と柄が判別できるようなものは、切先(刃先)柄と刃の付け根のもっとも近い点とで結ぶ直線で測ります。ここで注意したいのは一見刃の部分が6cm未満であっても刃と柄の付け根の部分で計測すると6cm以上と判断されることもあります。またマルチツールなどはナイフ部分でなくノコギリなど刃体長が長い方で計測されることになります。

刃体と柄部の区別が明らかでない刃物の測定方法

銃砲刀剣類所持等取締法施行規則 第101条 第1項 第1号

刃体と柄部との区分が明らかでない切出し、日本かみそり、握りばさみ等の刃物刃物の両端を結ぶ直線の長さを計り、その長さから八センチメートルを差し引く

とある法律判例の全文検索

柄なしの切り出しやスケルトンナイフなど刃体と柄部の区別が明確でない刃物の測定方法は「全体の長さー8cm」で計算します。
例えば全長18cmのスケルトンナイフの場合
18cmー8cm = 10cm 刃体長(刃渡り)10cmとなります。

ノコギリ・斧の測定方法

ノコギリや斧、鉈などの刃物も銃刀法の対象となります。

2.軽犯罪法による規制

軽犯罪法 第1条 2号

正当な理由がなく刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具隠して携帯していた者は、拘留又は科料に処する。

警視庁

この場合、刃物の大小問わず正当な理由以外で刃物を持ち歩くと処罰の対象になるというものです。

正当な理由とは

社会通念上正当な理由が存在する場合であり、例えば、店から刃物を購入して自宅に持ち帰るような場合等をいいます。
繁華街等で「からまれると困るから…」などの理由で護身用に持ち歩くのは、正当な理由には当たりません。

警視庁

例えば
・修理のためメーカーやショップに持っていく行為。
・狩猟などで使用するための往復。
・キャンプや釣りなどで使用するための往復。
・現場職人や料理人が店に自分の刃物を持ち込み持ち出しする往復。

隠して携行とは

自宅又は居室以外の場所で、手に持ったり、身体に帯びるなど直ちに使用できる状態で、人目につかないよう隠して身辺に置くことをいいます。(刃物等を人目に触れにくくして持ち歩いたり、車内に隠し持ったりすると、隠して携帯していることになる場合があります。)

警視庁

ここで大切なのは刃物が直ぐに使用できる状態にあるかということです。たとえ刃物を身に付けていなくても直ぐに取り出して使えるようなハンドバッグやポーチ、車のダッシュボードや座席の上に置くことなどの行為は正当な理由があったとしても処罰の対象となる可能性があります。

3.安心してナイフ(刃物)を持ち運ぶために

これまでに銃刀法軽犯罪法の観点で刃物への法的規制を学んできました。
ここでナイフなどの刃物を持ち運ぶ上で大切な要点を2つ確認したいと思います。

  • 正当な理由がある場合のみ携行する。
  • 直ぐに使用できる状態で保管しない。
    ※カーゴやボックスなどに入れて持ち運ぶ。
  • 使用する場所でのみ保管箱から取り出す。

おすすめの保管箱

TRUSCO トランクカーゴ 30L 

TRUSCO プロツールボックス TTB-901

鍵付きのケースが間違いないのですがトランクカーゴなどのボックスに入れることで直ぐに取り出しにくい場所として保管することも出来ると思います。
※いずれにしても正当な理由がなければ持ち運び出来ません。

手持ちのツールボックスを鍵付きに加工する例も

まとめ

昨今通販などで簡単に刃物を手に入られるようになりました。その反面、その扱いは意外と知られていません。私自身この記事を書いたことで多くを学びました。せっかくのキャンプや釣りなどのアウトドア、楽しく過ごしたいものです。シッカリと押さえるところは押さえて安心していきましょう。

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