最近、Twitterで話題になっていた野営地でのトラブル。今回は「野営とキャンプ」についてを防犯という目線で私なりに考察したいと思います。(キャンプ場の防犯についてはこちら)
野営とキャンプどちらも同じ意味では?
「野営」と「キャンプ」は辞書で調べると野営はCAMP(キャンプ)の日本語訳で同じ意味です。しかしながら現代の日本ではその意味合いは違ってきているように思います。私が考えるには・・・
- キャンプ:整備された管理人(常駐非常駐関係なく)がいるキャンプ場でテントなどで野外泊をすること。
- 野 営:河原や山中など整備されたキャンプ場ではなくテントなどを設置して煮炊きを含む野外泊をしても良いというだけの場所で野外泊をすること。
キャンプ場でする「キャンプ」は基本管理人や整備員がいるため来客の把握がされている(していない場所もある)。ルールやマナーの呼びかけもされていて利用するキャンパーの意識もそれなりにあり利用者によほどの過失がない限りトラブルの責任はキャンプ場が負う。一方で「野営」ではルールやマナーなどの掲示などがされている場所はあるものの管理人がいないため守る守らないかは利用者本人に委ねられる。そのため意識のある方もいれば全く意識のない利用者も来る。自由な分トラブルは全て自己責任となる。
トラブルが起きたら・・・
キャンプ場でのトラブル(犯罪を除く)は基本的にキャンプ場が対応をしてくれる。もちろん利用者同士のトラブルもキャンプ場の対応になる。
野営地でのトラブルは基本利用者同士か警察や消防などの行政になる。
※管理人不在の無料キャンプ場での利用者同士のトラブルは野営地と同様になることが多い。
モバイル通信できる場所であれば警察や消防などの行政に連絡して対応をお願いすることもできますが通信圏外の場合は個人でトラブルを解決しなくてはならないし、たとえ行政に連絡できたとしても到着するまでは個人対応となるのでそのリスクを認知しておかなければならないと思います。
過去にあった悲惨な事件
別府看護師絞殺事件(2010年)
野営地ではありませんが2010年に別府市の秘湯を訪れた20代の女性が絞殺された事件です。人(ひと)気のない場所、暗闇に一人という状況がいかに危ないかを世間に知らしめた事件でした。
野営地でのトラブルを防ぐためには
利用者同士のトラブル
・なるべく利用者の多い日程に利用
・早めの撤収判断
・相手との距離感をわきまえた言動
・通報する
自然災害などのトラブル
・気象情報を事前に確認
・災害情報の通知サービスを利用
・地域の方の声に耳を傾ける
*基本的にその場所に掲示されている注意事項は必ずチェックしましょう。
ChatGPTの見解
ChatGPTの見解を見ても野営地での単独野営はリスクが高いことがわかります。
トラブルを防ぐためには危険性のある場所に行かないというのが一番だとは思いますがそれでも魅力的なのが野営です。利用者(来場者)間でのトラブルの予防では集団監視(犯罪者は人の目を嫌う)という視点からなるべく利用者の多い日に行くことで犯罪行為から避けられるかと思います。もし周りに人がいないときにトラブルに巻き込まれたら撤収(逃げる)というのも手段だと思います。警察へ通報するのも良いと思いますが相手が逆上して更に犯罪を起こしてしまう恐れがあるので自分と相手以外に利用者がいない場合は警察官立会いのもと撤収するというのが良いかもしれません。警察官は注意はしますが基本的に犯罪行為がない限りは相手を検挙してくれません。
自然災害については常に野営地の天候を意識して災害警報が出たらすぐに撤収というのが基本だと思います。
※役に立つアプリはこちら
まとめ
昨今、キャンプ系や野営系YouTuberの台頭で「野営」という言葉が身近になってきました。そうした影響で野営地で起きるトラブルをSNS上で目にすることが増えてきました。楽しい動画を作ることは配信者としては当然ではありますがその反面、そこでのリスクなどはあまり配信されません。灯りがなく人もいない野営地で野営をするということはある意味「街灯のない田舎の農道をひとりで歩くようなもの」です。男性だから女性だからということは関係なく犯罪に巻き込まれる可能性が潜んでいるという認識を一人ひとりが持つことが大切なのだと思います。
もし、行政で防犯対策などを考えるとなると街灯の設置や防犯カメラ、野営地ではなく有料のキャンプ場にして管理をするなんて話にも成りかねません。今ある環境を残していきたいのであればそれぞれがリスクマネジメントをしていく他にないと思います。
最終手段
もし犯罪行為に巻き込まれそうになった場合、最終手段で熊除けスプレーを相手に使用するということも有効的かもしれません。これは正当防衛に当たる行為だと思われますが相手が自分に危害を加えていることが明確でないと成立しませんし間違えれば過剰防衛とみなされてしまう場合があるのでご注意ください。
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